270名の学生寮で、寮生とメニューのQRコードを続けて読み取り、食事記録を電子化した事例

日本の学生寮の食堂の配膳受付で、学生が名刺サイズのQRコード付きカードを提示し、食堂スタッフがスマートフォンで読み取っている。カウンターに当日の4種類の料理を示す見本とメニュー用QRコード。学生はスマートフォンを使わない。清潔で明るい食堂、自然な写真品質、実在企業・学校のロゴや名称、氏名、読める文字なし、横長16対9。
運用内容に基づくイメージ画像

毎日の食事で回収する紙の食券は、枚数が多くなるほど集計に手間がかかります。今回は、270名が入寮する学生寮の食堂を運営する会社から寄せられたご相談です。寮生のQRカードとメニューのQRコードを続けて読み取るために「メモリ機能」を追加し、誰が、何を、いつ食べたかを記録する運用を実現しました。現在はカスタムプランで本番運用しています。

この記事について

実際の相談内容と、カスタムプランで提供している食事記録の運用を紹介します。事業者名・学校名は非公開としています。CSV・Excel出力後の集計方法や、削減時間などの定量的な効果は記載していません。

1. 紙の食券を毎日回収し、集計する作業が負担に

ご相談いただいたのは、社員食堂や社宅内の食堂など、利用者が限定される施設の食堂を運営する会社です。今回の対象は、私立の高校・大学の学生が暮らす、270名規模の学生寮でした。

寮内の食堂では、毎日4種類のメニューから寮生が好きなものを選ぶ形式で食事を提供しています。記録の対象は、主に朝食と夕食の2回です。

従来は、学校側が月初めに寮生へ紙の食券を配布し、食事の注文時に提出してもらっていました。日々回収する多数の食券をもとに、誰が何を食べたかを集計する作業に手間がかかっていました。

そこで、QRコードを使って簡易に記録する方法がないか、というお問い合わせをいただきました。

2. 寮生のスマートフォンを使わない運用が条件

ハネソルでは、まずQRコードを誰が持ち、誰が読み取り、どこまで記録するかを確認しました。寮生のスマートフォンを使わずに運用したいという条件があったため、寮生自身がQRコードを読み取って登録する方式ではなく、食堂側で読み取る方法を検討しました。

ご提案したのは、270名分の個人用QRコードを発行し、寮生がカードを提示する方法です。実際の運用では、名刺用の印刷プリンターで、寮生の氏名とQRコードを印刷した名刺サイズのカードを作成し、配布しています。

寮生は自分のQRカードを持参するだけです。読み取りは、スタッフ用アカウントでキューRクラウドにログインした食堂スタッフが、スマートフォンで行います。

3. 寮生とメニュー、2つのQRコードを組み合わせて記録する

寮生のQRコードだけでは、誰が利用したかは分かっても、選んだ料理までは記録できません。そこで、食堂側でもメニュー用のQRコードを用意し、寮生とメニューの2つを続けて読み取る方式をご提案しました。

キューRクラウドは、単一のQRコードを読み取って記録する使い方が基本です。今回の相談を受け、最初のQRコードの情報を一時的に保持し、次のQRコードの記録と組み合わせる「メモリ機能」を追加しました。

  1. 食堂スタッフがスタッフ用アカウントでログインする。
  2. 寮生が氏名とQRコードを印刷したカードを提示する。
  3. スタッフが寮生のQRコードを読み取り、寮生情報をメモリに保持する。
  4. 続けて、選ばれたメニューのQRコードを読み取る。
  5. 保持した寮生情報とメニューを組み合わせ、読み取り時刻とともに食事記録を残す。

この2回の読み取りによって、「誰が」「どのメニューを」「いつ」選んだかを、1件の食事記録として残せるようになりました。

読み取り QRコード 役割
1回目 寮生のQRカード 今回記録する寮生の情報を、一時的に保持する。
2回目 選ばれたメニューのQRコード 保持した寮生情報とメニュー・時刻を組み合わせて記録する。
日本の学生寮の食堂で、食堂スタッフがスマートフォンを当日の料理に対応したQRコード付きメニュー札へ向けて読み取っている。配膳カウンターには異なる4種類の料理の見本、近くに寮生が提示した名刺サイズのQRカード。読み取り機器はスマートフォンのみ。自然な日中の写真品質、企業・学校ロゴ、氏名、読める文字なし、横長16対9。
運用内容に基づくイメージ画像

4. 当日の4種類の料理から、選んだメニューを記録する

食堂では、用意されたメニューの中から、その日に提供する4種類を選んで運用しています。「毎日4種類を提供する」という条件であり、管理するメニュー全体が4種類だけという意味ではありません。

記事で紹介する運用は、当日提供する料理に対応したQRコードをスタッフが読み取る方式です。メニュー全体の登録数や、献立のローテーションの詳細は、本事例では記載していません。

学生本人の情報と料理の情報をそれぞれQRコードで扱うことで、寮生ごとの食事記録と、メニューごとの提供記録を組み合わせたデータが蓄積されます。

5. メモリはいつ上書き・解除されるのか

運用を確認する中で、お客様からは「一度読み取った寮生情報は、いつ消えるのか」という追加の質問もありました。今回のメモリ機能では、別のメモリ用QRコードを読み取ると、保持している情報が新しい情報に上書きされます。

また、メモリは次のいずれかの条件で解除されます。

食事記録の完了と、メモリの解除は別の動作

メニュー用QRコードを読み取って食事記録を残すことと、保持した寮生情報を解除することは区別します。次の寮生を記録する際は、必ずその寮生のQRカードを読み取り、情報を上書きしてからメニューのQRコードを読み取る手順です。

ここでいう「メニュー画面」は、キューRクラウドの操作メニュー画面です。料理を識別する「メニュー用QRコード」とは異なります。

6. 食事記録をCSV・Excelへ出力し、集計に渡す

記録した生データは、CSVまたはExcel形式で出力できます。紙の食券を毎日数えて整理する作業から、寮生・メニュー・時刻が結び付いたデータを取り出す方法へ移行しました。

キューRクラウドが担当するのは、QRコードの読み取りによる食事記録と、そのデータの出力までです。出力したデータをどのように集計し、学校への報告や社内管理へ使うかは、食堂運営会社側の業務となります。

日本の食堂運営会社の事務所で、担当者がノートPC上の食事記録の表を確認している。画面に寮生・料理・時刻を表す抽象的な列と行が整列し、机には従来の紙の食券をまとめた小さな束。個人名、学校名、料理名など読める文字は入れない。明るく落ち着いた写真品質、企業ロゴなし、横長16対9。
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7. カスタムプランで本番運用中

今回の仕組みは、現在カスタムプランで提供し、実際の食堂で運用しています。氏名入りのQRカードを寮生へ配布し、スタッフがスマートフォンで寮生とメニューを続けて読み取ることで、朝・夕の食事記録を蓄積しています。

この事例の特徴は、寮生にスマートフォン操作を求めず、2種類のQRコードを組み合わせる機能を追加した点です。利用者を識別する情報と、提供したものを識別する情報を、その場で結び付ける設計となりました。

ハネソルでは、既存機能でできることを確認したうえで、現場の条件に必要な機能を追加し、QRコードによる記録の運用を具体化しています。

食券の集計や、利用者とメニューを組み合わせた記録をご相談ください

「紙の食券を整理する作業を減らしたい」「利用者にスマートフォンを使わせず記録したい」「誰が何を選んだかをデータに残したい」。配布物、読み取り担当者、記録したい項目をもとにご相談いただけます。