電子部品の組み立てで、誰がどの工程にどれだけ取り組んだかをQRコードで記録したい相談事例

日本の小規模な電子部品組立工場で、作業服を着た作業員が作業台の部品箱に貼られたQRコードを自分のスマートフォンで読み取っている。箱には小型の電子部品がまとまって入り、背景に複数の作業台。清潔で整った明るい現場、実在企業ロゴ、社名、部品番号、氏名、読める文字なし、横長16対9の自然な写真品質。
相談・提案内容に基づくイメージ画像

日によって担当する部品や工程が変わる現場で、作業員ごとの稼働を記録したい。今回は、電子部品の組み立てを請け負う会社から寄せられたご相談です。作業員と作業箱のQRコードを結び付ける方法をご案内する一方、箱の中身が変わる場合の扱いや、作業時間・成果をどう評価するかについて、さらに要件整理が必要となった事例をご紹介します。

この記事について

実際の打ち合わせで確認した要望と検討事項を、会社名・所在地を公開せずに紹介しています。相談段階の内容であり、導入済みの事例ではありません。開始・終了の操作方法や、数量・作業効率の算出仕様は未確定です。

1. 作業員10名が、日ごとに異なる部品・工程を担当

相談元は、電子部品を仕入れ、組み立てを請け負っている会社です。作業員は10名、扱う部品の種類は約20種類で、それぞれの組み立てにはおおむね第1工程から第6工程までの作業があります。

出勤する作業員や生産する商品は日によって変わり、管理者がその日の担当を決めています。生産状況によっては、1人の作業員が1日の中で複数の工程を担当することもあります。

従来はExcelで、日ごとに各工程の開始時刻・終了時刻と作業量を記録していました。この記録を作業員単位で蓄積し、誰がどの作業にどれだけ取り組んだかを確認できないか、という問い合わせでした。

2. 最初に確認したのは、製品の追跡か、作業員の稼働把握か

当初のお問い合わせには、作業量、作業効率、生産の追跡といった複数の要望が含まれていました。そこでハネソルからは、まず管理の中心にしたい対象を確認しました。

お客様の回答は、製品1個ずつの追跡よりも、作業員の稼働を把握したいというものでした。小さな部品ごとにQRコードを付けるのではなく、複数の部品がまとまって入った作業箱を単位に扱えるという話になりました。

確認した項目 打ち合わせで整理した方向
主な管理対象 作業員ごとの稼働と、担当した部品・工程。
現物の単位 小型部品1個ずつではなく、部品がまとまった作業箱。
知りたい内容 誰が、どの作業に、どれだけ取り組んだか。
数量の扱い 個々の部品数の管理は当初必須ではないものの、処理箱数などを成果把握に使う要望は残る。

3. 作業員のアカウントと、作業箱のQRコードを結び付ける提案

ハネソルからは、箱に部品の種類や工程などの属性情報を紐付け、作業員がその箱のQRコードを読む方法をご案内しました。

作業員は読み取りを行うゲストユーザーとして識別します。ログインした作業員がどの箱をいつ読んだかを残すことで、人と作業対象を結び付ける記録ができます。

共用リーダーだけでは、誰が作業したかが分からない

お客様は当初、作業台に固定するバーコードリーダーのような機器をイメージしていました。しかし、複数人が同じ端末・同じログイン状態で使うだけでは、操作した作業員を区別できません。

今回の相談では、各人が持つスマートフォンで、自分のアカウントにログインして読み取る方向をご提案し、作業員を識別する必要性について認識を合わせました。

重要なのは、スマートフォンという機器そのものだけでなく、読み取り記録がどの作業員のアカウントによるものかを明確にすることです。

日本の電子部品組立現場の作業台に、異なる小型電子部品を収めた複数の作業箱が並んでいる。各箱の側面にQRコード付きラベルがあり、管理者と作業員が箱を指しながら作業の割り当てを確認している。実在企業ロゴ、社名、部品番号、氏名、読める文字なし、横長16対9の自然な写真品質。
作業箱と担当作業を確認するイメージ画像

4. 同じ箱に別の部品が入る場合、属性と履歴の扱いが課題に

さらに確認すると、同じ箱にいつも同じ部品が入るとは限らず、別の商品を入れる場合や、異なる部品が混在する可能性もありました。

箱に貼ったQRコードは固定でも、そこに紐付く部品・工程の属性を書き換えた場合、過去の読み取りがどの作業を意味していたのかを追えるようにする必要があります。「箱を識別できること」と「その時点で箱に入っていた部品や作業を特定できること」は、分けて整理しなければなりません。

この部分は、具体的な更新・履歴管理の方法を確定するところまでは進んでいません。固定QRコードを箱へ貼るだけで、すべての作業内容を追跡できるとはご案内していません。

5. 作業時間に加え、成果も見たい。ただし箱数だけで評価できるかは未確定

お客様が最終的に重視しているのは、作業員がどれだけ稼働したかです。一方で、同じ時間でもスキルによって処理できる数が変わるため、時間だけでなく成果も把握し、評価の参考にしたいという要望がありました。

処理した箱数を記録できるなら管理に使いたいものの、箱数が本当に作業量を表すのかは別の課題です。箱に入る部品や量、工程が異なれば、同じ1箱でも必要な作業は変わります。

そのため、数量の要望は残したまま、実際に採用できる指標かを今後検討する段階となりました。数量の整理が難しい場合は、まず時間を中心に管理する方向も含めて検討しています。

読み取り回数・箱数と、実際の成果は分けて考える

QRコードの読み取り記録だけで、完成した部品数や作業効率がそのまま求められるわけではありません。何を処理完了とし、どの単位を成果として数えるかを先に整理する必要があります。

6. 開始・終了の意味を定めてから、必要な機能を決める

作業時間を把握するには、どの時点を開始とし、どの時点を終了とするかを明確にする必要があります。1人が複数工程を担当するため、記録と作業の対応関係も整理しなければなりません。

今回の打ち合わせでは、開始・終了の具体的な操作仕様を決める前に、箱の扱いや、どこまでの情報を知りたいかを詳しく伺う必要があるとお伝えしました。操作方法の細部は未確定です。

単純に作業員と対象物の読み取り関係を残す範囲であれば、汎用機能を使った管理が可能です。ただし、実際の稼働時間の算出や、属性変更を含む作業内容の追跡、成果の集計まで求める場合は、要件によって一部専用開発が必要になる可能性もご説明しました。

日本の電子部品組立会社の事務所で、管理者が担当者とノートPCと紙の工程図を見ながら作業記録の方法を相談している。画面は作業員と工程、時刻を表す抽象的な列と行のみ、紙は複数の工程を示す文字なしの図。実在企業ロゴ、社名、氏名、読める文字なし、明るく落ち着いた横長16対9の写真品質。
作業記録の要件を整理するイメージ画像

7. 現場の作業単位と評価したい情報を、さらに確認する段階

本件は、相談・検討段階で打ち合わせを終えています。導入や試験運用には至っておらず、箱の属性管理、作業時間の捉え方、数量の指標について、追加のヒアリングが必要な状態です。

QRコードを読み取る作業員と、読み取られる箱を結び付ける記録は、管理の出発点になります。その記録を稼働や成果の評価に使うには、現場で何を一つの作業として扱うかを合わせる必要があります。

ハネソルからは、実作業の流れをより詳しく共有いただければ、必要な情報と負担の少ない記録方法を整理し、さらに具体的な管理方法をご提案できるとお伝えしました。

作業員ごとの工程・稼働記録をご相談ください

「誰が、何に、どれだけ取り組んだか」を把握するために、作業対象、担当者、時間、成果の単位から整理します。現在のExcelの記録方法や現場の作業手順を伺い、基本機能で対応する範囲と、追加検討が必要な範囲をご案内します。