通信インフラ設備の巡回点検で、社用車40台の運行記録をQRコードとGPSで管理したい企業からの相談事例
ハネソル株式会社では、QRコードを活用した業務管理システム「キューRクラウド」を提供しています。キューRクラウドは、備品管理、貸出管理、入退場記録、配送管理、受付管理、社用車管理など、紙やExcelで行っていた現場業務を、QRコードとWebデータベースで小さく電子化するためのサービスです。この記事では、通信インフラ設備の維持管理を行う企業から寄せられた、社用車の運行記録に関する相談事例を紹介します。
今回の相談は、各地点に設置されている大型の通信関連設備や付帯設備の点検・保守業務において、社用車で複数の目的地を巡回する際の運行記録を、紙のノートからスマートフォンとQRコードを使った記録へ移行できないかという内容でした。
同社では、事業所に複数台の社用車を保有しており、車ごとに備え付けられたノートへ、出発前と帰社後の運行記録を手書きで記入していました。
しかし、実際の業務では、会社を出発してA地点へ行き、次にB地点、さらにC地点を巡回し、最後に事業所へ戻るような運行が発生します。このような場合、単に出発時刻と帰社時刻だけを記録するのではなく、各目的地に何時に到着したのか、どこで記録したのか、誰が運転していたのかまで把握したいという課題がありました。
1. 通信インフラ設備を巡回点検する企業からの相談
1-1. 相談者は社用車の運行管理を担当する部署
ご相談いただいたのは、通信インフラ関連設備や屋外設備の維持管理を行う企業の企画管理部門の方でした。
同社では、通信設備の安定稼働を支えるため、各地点に設置されている屋外設備や付帯設備の点検・保守を行っています。業務の性質上、担当者が社用車で複数の設備設置場所を巡回することがあります。
相談者の部署では、会社が所有する社用車の運行管理を担当していました。名古屋の事業所だけでも約40台の社用車を保有しており、その日の業務内容に応じて、異なる社員が車を運転します。
他の事業所でも同様の運用があるものの、まずは名古屋の事業所でトライアルを行い、使い勝手や運用負担を確認したいという相談でした。
1-2. 車ごとのノートに手書きで運行記録を残していた
これまでの管理方法は、車ごとに備え付けられているノートへの手書き記録でした。
運転者は、事業所から出発する前にノートへ必要事項を記入します。そして、帰社後にもノートへ運行記録を記入します。
紙のノートによる運用は、特別なシステムを必要とせず、誰でもすぐに使えるという利点があります。しかし、車両台数が多く、運転者も日によって変わる場合、紙のノートだけでは管理が難しくなります。
特に、今回の相談では、出発時と帰社時だけでなく、外出先である目的地ごとの記録を残したいという要望がありました。
たとえば、会社からA地点へ行き、次にB地点、C地点を巡回してから帰社する場合、それぞれの地点で、何時に、どこに到着したのかを記録したいという内容です。
2. 紙の運行記録簿で困っていたこと
2-1. 目的地ごとの到着記録を残しにくい
紙のノートでも、目的地ごとの到着時刻を記入することはできます。
しかし、実際の現場運用では、運転者が車を停めるたびにノートを開き、時刻や訪問先を手書きで記入する必要があります。複数の地点を巡回する場合、その都度、記入作業が発生します。
運転者にとっては、点検や保守作業が本来の業務です。運行記録のために細かい手書き作業が増えると、現場の負担になります。
また、外出先で記入を忘れた場合、帰社後にまとめて記入することになります。その場合、正確な到着時刻や立ち寄り地点を思い出しながら記録することになり、記録の正確性に不安が残ります。
2-2. ノートの持ち帰り忘れや後記入が発生する
紙のノート管理では、ノートが常に車にあることが前提になります。
しかし、月次確認や集計のためにノートを事務所へ持ち帰ることがあります。その後、車に戻し忘れると、次に運転する人が記録できません。
また、ノートが事務所に置きっぱなしになっていた場合、運転後に記録を後から記入することになります。これにより、実際の運行内容と記録内容にズレが生じる可能性があります。
紙のノートは分かりやすい方法ですが、車両台数が増えるほど、ノートの管理そのものが負担になります。
2-3. 月次単位での確認や集計に手間がかかる
運行記録を月次で確認する場合、紙のノートを車両ごとに回収し、必要な情報を確認する必要があります。
どの車が、いつ、誰によって使われたのか。どこへ行ったのか。走行距離はどのくらいだったのか。これらを紙のノートから確認しようとすると、管理側の作業も大きくなります。
記録漏れがあれば、運転者へ確認する必要があります。文字が読みづらい場合もあります。後から集計するには、紙の情報をExcelなどに転記する作業が発生することもあります。
車内ノートで起きやすい課題
- 目的地ごとの到着時刻を残しにくい
- 外出先での記入忘れが発生しやすい
- 帰社後の後記入により、記録内容にズレが出る可能性がある
- 月次確認のためにノートを事務所へ持ち帰る必要がある
- ノートを車に戻し忘れると、次の運転者が記録できない
- 紙の記録を集計するために、管理者側の確認作業が増える
3. お客様が実際に相談された内容
3-1. まずはトライアルから始めたいという相談
お問い合わせ時には、担当者の方から次のような内容の相談がありました。
「御社の社用車管理について、検討しております」
「試行などができればと思います」
「詳しくはオンラインでの打ち合わせで相談を希望しております」
この時点で、お客様はすぐに全社導入を決めていたわけではありません。まずは名古屋の事業所で試行し、実際の運用に合うかどうかを確認したいという段階でした。
同社では、名古屋の事業所だけで約40台の車を保有していました。運転者は固定ではなく、その日の業務によって変わります。
そのため、システムを導入する場合でも、特定の運転者だけが使える仕組みではなく、複数の社員が共通して使える運用にする必要がありました。
3-2. 目的地の情報をGPSで記録できるか
相談の中で、特に確認されたのが位置情報に関する内容でした。
「目的地の情報はGPSで記録できますか?」
「住所まで自動で記録できますか?」
紙のノートでは、訪問先の名称や住所を手書きで記入する必要があります。しかし、スマートフォンを使うのであれば、現在地のGPS情報を自動で取得できるのではないかという期待がありました。
この点について、ハネソル側では、スマートフォンの位置情報を取得し、GPS値として記録できることを説明しました。
GPS値が記録されていれば、後から地図サービス上でピンの位置を確認できます。これにより、どの地点で記録されたのかを把握しやすくなります。
住所情報については、GPSの緯度・経度を住所に変換する仕組みを使うことで、概ね近い住所として記録することは可能です。ただし、GPSの精度や住所変換の仕組みによって、必ず正確な住所が取得できるとは限りません。
そのため、住所は補助情報として扱い、正確な記録としては、読み取り時刻、車両、運転者、GPS値、必要に応じた目的地名やメーター値を組み合わせて管理する考え方を説明しました。
その後、キューRクラウドでは、GPS値から住所へ変換して記録する機能も標準機能として追加実装しました。
4. 最初に検討していた方向性
4-1. 紙のノート運用を改善したい
お客様が最初に検討していたのは、車内に置かれたノートへの手書き運用を改善することでした。
運行記録そのものをなくしたいわけではありません。むしろ、出発、到着、目的地ごとの立ち寄り記録を、より正確に残したいという相談でした。
法律上の管理義務に最低限対応できればよいというよりも、実際の巡回業務において、どの地点に何時に到着したのか、複数の目的地を回った場合にどのような順番で記録されたのかを、会社として把握したいという考えでした。
4-2. スマートフォンを使った記録のイメージはあった
担当者の方は、スマートフォンを活用して記録するイメージを持っていました。
ただし、最初から具体的なシステム仕様が決まっていたわけではありません。
社用車管理、運行記録、GPS記録、スマートフォン入力といったキーワードで情報を探し、複数のサービスを比較検討しながら、自社の運用に合う方法を探していました。
その中で、QRコードを使ったWebデータベース管理ができるキューRクラウドを見つけ、どこまで対応できそうか相談してみることになりました。
4-3. 本格的な車載器までは想定していなかった
今回の相談で重要なのは、本格的な運転データロガーや車載機器の導入を前提としていなかった点です。
たとえば、走行軌跡を常時取得したい、速度超過を自動判定したい、急ブレーキや急加速を検知したい、車両の運転状態をリアルタイムで監視したいという場合には、専用の車載機器や本格的な運行管理システムの方が向いています。
一方、今回の目的は、紙の運転記録簿の延長線上で、訪問先ごとの記録をスマートフォンで残したいという内容でした。
つまり、ライトな社用車運行記録の電子化です。
5. ハネソル側で提案した考え方
5-1. 運転者の入力負担をできるだけ減らす
ハネソル側で最初に伝えたのは、運転者の入力負担をできるだけ軽くすることでした。
社用車の運行記録は、管理者にとっては必要な情報です。しかし、運転者にとっては、本来業務の前後に発生する付帯作業です。
そのため、入力項目が多すぎると定着しません。現場で使い続けてもらうためには、記録したい情報と、運転者に入力してもらう情報を分けて考える必要があります。
キューRクラウドでは、QRコードを読み取ることで、次の情報を自動的に記録できます。
- どの車で記録したか
- 誰が記録したか
- いつ記録したか
- どこで記録したか
車両は、車に貼られたQRコードで識別します。運転者は、事前にログインしているゲストユーザー情報で識別します。時刻は、システム側で自動的に記録されます。位置情報は、スマートフォンのGPSを使って記録します。
このように、自動で記録できる情報はできるだけ自動化し、運転者には走行距離や必要な補足情報だけを入力してもらう考え方を提案しました。
5-2. 車両ごとのQRコードを使って、記録対象を明確にする
今回の運用では、社用車ごとにQRコードを発行し、車内または車両管理しやすい場所に貼り付ける方法を提案しました。
運転者は、車に乗り込んだら、その車に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取ります。
これにより、どの車の運行記録なのかを手入力する必要がありません。車両番号を選択する方式でも運用できますが、台数が多い場合、選択ミスが起きる可能性があります。
QRコードを車ごとに貼っておけば、目の前の車を読み取るだけで、その車両の記録として登録できます。
車両の識別符号としては、ナンバーの下4桁など、現場で分かりやすい情報を利用することができます。
5-3. GPS値を記録し、後から地図上で確認できるようにする
もう一つのポイントは、スマートフォンのGPS情報を記録することです。
運転者がQRコードを読み取った際に、スマートフォンから位置情報を取得します。取得した緯度・経度をキューRクラウド上に記録しておけば、後から地図サービスでその地点を確認できます。
これにより、A地点、B地点、C地点、帰社時など、それぞれの記録がどこで行われたのかを確認できます。
紙のノートでは、訪問先を手書きで残す必要があります。QRコードとGPSを使えば、運転者が細かい住所を入力しなくても、位置情報として記録を残せます。
ただし、GPSは万能ではありません。建物内、地下、電波状況が悪い場所、高層ビル周辺などでは、位置情報にズレが出ることがあります。
そのため、GPS記録は業務記録を補助する情報として使い、必要に応じて目的地名や備考欄を併用することが現実的です。
6. キューRクラウドで実現できる事前準備
6-1. 運転記録に合わせて保存項目を設計する
まず、運転記録として残したい項目を整理します。
- 車両番号
- 車両ナンバー下4桁
- 運転者
- 記録日時
- 記録区分
- 出発、到着、立ち寄り、帰社などの状態
- GPS値
- 住所変換結果
- ODDメーター値
- メーター写真
- 備考
キューRクラウドでは、業務に合わせて保存枠を設計できます。運転記録簿として必要な項目を定義し、スマートフォンから入力しやすい形に整えます。
6-2. 社用車40台分のQRコードを発行する
次に、社用車40台分のデータを作成します。
車両の識別には、現場で分かりやすいようにナンバー4桁を利用する方法があります。もちろん、会社側で管理している車両管理番号や社内コードを使うこともできます。
車両ごとのデータをキューRクラウドに登録し、それぞれの車両に対応したQRコードを発行します。
発行したQRコードは印刷し、各車両に貼り付けます。貼り付け場所は、運転者が乗車時に読み取りやすく、かつ運転中の邪魔にならない場所にします。
たとえば、ダッシュボード付近、車検証入れの近く、運転席周辺の確認しやすい場所などが考えられます。
6-3. 運転者用のゲストユーザーを発行する
社用車を運転する社員には、キューRクラウドのゲストユーザーアカウントを発行します。
運転者は、事前にスマートフォンからログインしておきます。ログインした状態で車両のQRコードを読み取ることで、誰が記録したのかを自動的に紐づけられます。
ここで重要なのは、運転者ごとに複雑な操作を求めすぎないことです。
初回のログイン方法、QRコードの読み取り方法、メーター値の入力方法、写真登録の方法をシンプルに説明し、現場で迷わず使えるようにする必要があります。
7. キューRクラウドで実現できる運用の流れ
7-1. 車に乗り込んだらQRコードを読み取る
運転者は、社用車に乗り込んだら、事前にログインしたスマートフォンで車内のQRコードを読み取ります。
QRコードを読み取ると、その車両の運転記録画面が表示されます。
画面には、車両番号や記録日時が表示され、必要に応じて記録区分を選択します。出発、立ち寄り、到着、帰社などの状態を選べるようにしておけば、運行中のどのタイミングの記録なのかを整理しやすくなります。
7-2. ODDメーター値を入力する
次に、車のODDメーター値を確認し、走行距離として入力します。
紙のノートでは、メーター値を手書きで記録します。キューRクラウドでは、スマートフォンの画面から数値を入力します。
必要に応じて、メーターの写真を撮影して登録することもできます。
メーター写真を残しておけば、後から入力値に疑義が生じた場合でも確認材料になります。すべての記録で写真が必要とは限りませんが、月次確認や運用ルールに応じて、写真登録を組み合わせることができます。
7-3. A地点、B地点、帰社時にも同じ操作を行う
出発時だけでなく、目的地に到着したタイミングでも同じように記録します。
たとえば、会社を出発し、A地点に到着したら、車両QRコードを読み取ります。GPS情報、時刻、運転者、車両情報が記録されます。必要に応じて、メーター値や備考を入力します。
次にB地点へ移動した場合も、到着時に同じ操作を行います。C地点を経由する場合も同様です。最後に事業所へ帰社した際にも記録します。
このようにすることで、1回の運行について、複数地点の記録を時系列で残せます。
紙のノートでは、出発と帰社の記録だけになりやすかった運用を、訪問地点ごとの記録へ拡張できます。
- 運転者がスマートフォンでキューRクラウドにログインする
- 車内に設置された車両QRコードを読み取る
- 出発、立ち寄り、到着、帰社などの記録区分を選択する
- ODDメーター値を入力する
- 必要に応じてメーター写真を撮影する
- GPS値と記録時刻が自動的に保存される
- 目的地ごとに同じ操作を繰り返す
8. 管理画面で確認できること
8-1. 車別、運転者別、日付別に記録を確認する
管理者は、キューRクラウドの管理画面から、運行記録を一覧で確認できます。
確認できる情報は、たとえば次のような内容です。
- 車両番号
- ナンバー下4桁
- 運転者
- 記録日時
- 記録区分
- GPS値
- 住所変換結果
- ODDメーター値
- メーター写真
- 備考
- 登録日時
これにより、車ごとに、誰が、いつ、どこで記録したのかを確認できます。
紙のノートを車両ごとに回収して確認するのではなく、Web上の管理画面から一覧で確認できる点が大きな違いです。
8-2. CSVでダウンロードして月次保管できる
キューRクラウドに記録されたデータは、CSVでダウンロードできます。
月次単位で運行記録を出力し、車別、運転者別、日付別に整理して保管することができます。
既存の社内管理ルールやExcel管理をすぐに廃止する必要はありません。まずは、キューRクラウドで記録したデータをCSVとして出力し、従来の月次管理資料に取り込む運用から始めることもできます。
これにより、紙のノートから完全に切り替える前に、電子化された運行記録を確認しながら、段階的に運用を見直せます。
8-3. 目的地ごとの記録を時系列で確認できる
今回の相談で重要だったのは、出発と帰社だけでなく、途中の目的地ごとの記録を残すことでした。
キューRクラウドでは、QRコード読み取り時の時刻と位置情報が記録されます。
そのため、ある日の運行について、次のような流れを時系列で確認できます。
- 事業所を出発
- A地点に到着
- B地点に到着
- C地点に到着
- 事業所へ帰社
それぞれの地点で、誰が記録したのか、何時に記録されたのか、どの車両の記録なのかを確認できます。
このように、紙のノートでは後から見えにくかった巡回履歴を、データとして整理できます。
9. 紙のノート管理との違い
従来の紙のノート管理では、運転者が手書きで記録し、管理者が後から確認していました。
QRコードを使った運行記録では、車両QRコードを読み取ることで、車両、運転者、時刻、位置情報を自動的に紐づけることができます。
| 管理項目 | 紙のノート管理 | QRコード管理 |
|---|---|---|
| 車両の識別 | ノートや車両名を手書き | 車両ごとのQRコードで識別 |
| 運転者 | 手書きで記入 | ログインユーザーで記録 |
| 記録時刻 | 手書きで記入 | システム時刻で自動記録 |
| 目的地 | 住所や名称を手書き | GPS値と住所変換結果を記録 |
| メーター値 | 手書きで記入 | スマートフォンから入力 |
| メーター写真 | 原則なし | 必要に応じて写真登録 |
| 月次確認 | ノートを回収して確認 | 管理画面とCSVで確認 |
| 記録漏れ確認 | 後から本人へ確認 | 未入力・記録間隔を確認しやすい |
QRコード管理にすることで、運転者の入力作業を完全になくせるわけではありません。
しかし、車両名、運転者、時刻、位置情報のように、自動で記録できる項目を増やすことで、手書き入力の負担を減らせます。
10. 導入前に整理しておきたいこと
10-1. 記録するタイミングを決める
社用車の運行記録を電子化する場合、最初に決めるべきことは、どのタイミングで記録するかです。
すべての移動を細かく記録しようとすると、運転者の負担が増えます。逆に、記録タイミングが少なすぎると、必要な情報が残りません。
今回のような巡回業務では、次のようなタイミングが考えられます。
- 出発前
- 目的地到着時
- 目的地出発時
- 次の目的地到着時
- 帰社時
ただし、すべてを必須にする必要はありません。業務の目的に応じて、出発時、各目的地到着時、帰社時に絞るなど、現場が続けやすいルールにすることが重要です。
10-2. GPS記録の扱いを決める
GPS情報を使う場合は、その扱いを事前に決めておく必要があります。
GPSは便利ですが、常に正確な位置を示すとは限りません。屋内、地下、山間部、高層ビル周辺などでは、誤差が出ることがあります。
また、運転者のプライバシーへの配慮も必要です。
今回のように、常時位置情報を追跡するのではなく、運転者がQRコードを読み取ったタイミングだけ位置情報を記録する方法であれば、業務上必要な地点記録として運用しやすくなります。
GPS利用時に整理しておきたい項目
- GPSを取得するタイミング
- 住所変換結果をどのように扱うか
- GPSが取得できない場合の入力方法
- 位置情報の利用目的
- 社内への説明方法
- 記録データの保管期間
10-3. 運転者への周知方法を決める
システムを導入しても、運転者が正しく操作できなければ記録は残りません。
そのため、運用開始前に、運転者へ簡単な操作手順を周知する必要があります。
初回ログイン方法、QRコードの読み取り方法、メーター値の入力方法、写真登録の方法、GPS取得を許可する方法などを、画面付きの簡単なマニュアルとして用意しておくと運用しやすくなります。
11. 同じような課題を持ちやすい業種
11-1. 社用車を5台以上保有している事業者
今回の仕組みは、社用車を複数台保有している事業者に向いています。
特に、5台以上の社用車を保有しており、運転者が日によって変わる場合、紙のノートだけで管理する負担が増えやすくなります。
車ごとにQRコードを貼り、運転者がスマートフォンで読み取って記録する運用にすれば、車両別の運行記録をデータとして残しやすくなります。
11-2. 複数拠点や訪問地を巡回する業務
今回の相談は、各地点にある通信インフラ設備や付帯設備を巡回する業務でした。
同じように、複数の訪問地を回る業務では、出発と帰社だけではなく、途中の訪問先ごとの記録が重要になる場合があります。
たとえば、次のような業務が該当します。
- 通信設備の点検・保守業務
- 基地局や中継設備の巡回確認
- 電気設備や空調設備の保守メンテナンス業務
- 営業車両の訪問記録
- 介護・福祉関連の訪問業務
- 巡回清掃業務
- 施設管理業務
- 工事現場の巡回管理
- 拠点間の書類配送
- 社内便や定期巡回便
これらの業務では、どの車が、誰によって、いつ、どこで記録されたのかを残すことで、日々の運行実績を確認しやすくなります。
11-3. 本格的な車載器までは必要ない事業者
一方で、すべての社用車管理にキューRクラウドが向いているわけではありません。
より具体的な走行軌跡を常時取得したい場合、速度超過を判定したい場合、急ブレーキや急加速を検知したい場合、車両状態をリアルタイムで監視したい場合には、専用の車載器や本格的な運行管理システムの導入が望ましいと考えられます。
キューRクラウドが向いているのは、あくまで、紙の運転記録簿や車内ノートの延長線上で、必要な地点だけを手動で記録するような運用です。
「まずはノート管理をやめたい」「出発と帰社だけでなく、訪問先ごとの記録も残したい」「専用機器を車両に取り付けるほどではない」「スマートフォンとQRコードでライトに始めたい」。このような事業者には、QRコードを使った運行記録の電子化が合いやすいと考えられます。
12. まとめ:紙の運転記録簿を、QRコードとGPSで小さく電子化する
今回の相談は、通信インフラ設備の維持管理を行う企業から、社用車の運行記録を紙のノートから電子化したいという内容でした。
名古屋の事業所だけで約40台の社用車があり、運転者は日によって変わります。従来は、車に備え付けられたノートに、出発前と帰社後の運行記録を手書きしていました。
しかし、実際の業務では、会社からA地点、B地点、C地点へ移動し、最後に帰社するような巡回運行が発生します。そのため、出発と帰社だけでなく、各目的地で何時にどこへ到着したのかを記録したいという課題がありました。
キューRクラウドを使えば、車両ごとにQRコードを発行し、運転者がスマートフォンで読み取ることで、車両、運転者、記録時刻、GPS位置情報を自動的に紐づけることができます。
運転者が入力する内容は、主にODDメーター値や必要な補足情報に絞れます。必要に応じて、メーター写真を撮影して登録することもできます。
管理者は、読み取り結果を管理画面で確認し、CSVでダウンロードして月次保管できます。車別、運転者別、日付別に記録を整理することで、紙のノートを回収して確認する負担を減らせます。
もちろん、キューRクラウドは、本格的な車載器や運転データロガーの代替ではありません。常時走行軌跡を取得したり、速度超過を自動判定したりする用途には、専用機器の導入が向いています。
一方で、紙の運転記録簿を小さく電子化し、出発、目的地到着、帰社といった必要な地点だけを記録したい場合には、QRコードとスマートフォンを使った方法が現実的です。
社用車を複数台保有し、運転者が日によって変わり、複数の訪問地を巡回する業務では、紙のノート管理に限界が出やすくなります。
そのような場合、現在の運行ルールを大きく変えずに、車両QRコード、スマートフォン、GPS記録、CSV出力を組み合わせることで、社用車の運行記録を段階的に電子化できます。
キューRクラウドで、社用車の運行記録をQRコード化しませんか
「社用車ごとのノート管理に限界を感じている」「運転者が日によって変わるため、誰がどの車を使ったかを整理したい」「出発と帰社だけでなく、目的地ごとの到着記録も残したい」「GPS情報や住所情報を運行記録に紐づけたい」「専用車載器までは必要ないが、スマートフォンでライトに記録したい」。このような課題がありましたら、キューRクラウドを使って、QRコードによる社用車運行記録の仕組みを構築できます。
現在の運転記録簿、車両台数、運転者数、巡回ルート、月次管理方法をもとに、現実的な導入方法をご提案します。