複数店舗・施設で共通利用できるQRクーポンを発行・管理する方法
複数の店舗や施設で使える共通クーポンを配布したい。利用者はどの店舗でも同じQRコードを提示し、最初に使用した店舗だけで引換を成立させたい。さらに、どの店舗で何枚使われたかを後から確認したい。そんな法人向けの運用を、キューRクラウドのQRコード発行・読み取り履歴管理で支援します。
例えば、複数拠点を持つ事業者の共通特典、複数施設を対象とした引換券、運営本部が利用状況をまとめて把握したいキャンペーンなどです。 各拠点で同じ券を確認し、利用状況を共通のデータとして残す部分に絞って導入を検討できます。
このページで扱う運用
クーポンの定義データを用意し、店舗・施設には読取用のゲストアカウントを割り当てます。記事の運用シーンは用途提案となります。
こんな複数拠点のクーポン運用を検討していませんか
- 系列の複数店舗で、同じQR引換券を一度だけ利用できるようにしたい
- 利用者がどの店舗へ来ても、スタッフが同じ手順で利用済みか確認したい
- 発行枚数と、店舗ごとの使用件数・日時を照合したい
- 特典A・B・Cなど複数の券種を、現場で読み間違えにくくしたい
- 店舗ごとのスタッフには読み取りだけを任せ、訂正権限は本部に残したい
- 券面を紙でもスマートフォンでも提示できる運用にしたい
共通クーポンの発行から利用履歴の確認まで
1. 運営本部で対象者と券種を登録する
運営本部が対象者の名簿をCSVで取り込み、QRコード付きクーポンを発行します。CSVによる1万件規模の一括登録・発行にも対応しています。券種、会員番号、引換対象商品、利用期間など、必要な項目を定義データへ登録して管理します。
既存の会員DBや予約DBに対象者情報がある場合は、CSVで受け渡す方法のほか、データ登録を既存システムと連動させたい場合は、APIを含めた個別開発を検討します。
2. スマートフォン表示または紙券で配布する
QRコードはメールで個別に配布できます。また、QRコードの元テキストをCSV出力して印刷会社へ渡し、紙のクーポンとして配布することもできます。
券面を指定のレイアウトでPDF出力したい場合は、印刷イメージのExcelフォーマットと差し込み先セルの指定をもとにカスタム対応もできます。
メールの一括送信は、1回の送信操作につき最大200件が基本です。超過時は対象者を区分・検索条件で分けて送信操作を繰り返します。詳しくは一斉メール送信マニュアルをご参照ください。
3. 店舗・施設に読取用アカウントを用意する
例えば30店舗で運用する場合、各店舗へ1つずつゲストアカウントを発行し、アカウント名を店舗名や店舗コードとして設定します。各拠点のスタッフは、その店舗のアカウントでログインした端末からクーポンを読み取ります。これにより、どの店舗で、いつ、どのQRコードを読み取ったかを履歴で区別できます。
キューRクラウドでは、原則として管理者アカウント配下の定義データを扱います。店舗別に読取対象を制限する構成や、対象外の券を読み取った際の扱いは、運用する管理者・定義データの設計に沿って調整します。全店舗で共通利用する券と、指定店舗のみ対象とする券では、設定を事前に分けて検討することが重要です。
4. 初回利用を判定し、二度目の利用を区別する
一回限定利用を設定した定義データでは、実際の利用済み判定は個別QRコード単位で行います。利用者がA店舗でその券を一度使用した後、B店舗で同じQRを提示しても、利用済みとして判定されます。一方、異なるQRコードを2枚持っている場合は、それぞれ1回ずつ使用できます。
ほぼ同時に複数店舗で提示された場合も、基本は先にサーバー側で有効処理が確定した読み取りを優先する運用となります。またQRコードごとに利用開始日時・終了日時を設定でき、開始前や期限切れを画面で判別できます。
5. 本部で店舗別・券種別の利用実績を確認する
読み取られたQRコード、記録時刻、記録者としての店舗アカウント、読み取り回数などが履歴に残ります。記録した内容はCSV・Excelに出力でき、店舗別・券種別・期間別の実績を表計算ソフトなどで集計できます。
利用結果を既存の販売管理システムなどに自動反映したい場合は、データ連携を個別開発で検討します。現行の標準機能はキューRクラウド内への記録と履歴出力となります。
各店舗での確認をわかりやすくする仕組み
特典A・B・Cを色で区別する
QRコードを読み取った画面に文字の項目だけを並べると、現場スタッフが券種を見落とすことがあります。
キューRクラウドでは、定義データのセル背景色を使い、例えば特典Aを赤系、特典Bを青系、特典Cを緑系として視覚的に区別する運用が可能です。読み取り直後に券種を識別したい受付・引換窓口で役立ちます。
読取時に不要な個人情報や管理用項目を表示しないよう、カラムごとの表示・非表示も設定できます。現場で必要な情報に絞って表示することで、確認作業をシンプルにできます。
店舗内の担当スタッフまで記録したい場合
店舗ゲストアカウントで読み取れば店舗は識別できますが、店舗内のどのスタッフが対応したかまで記録したい場合は、メモリ機能を利用できます。
スタッフ識別用QRを先に読み取り、続いて利用者のクーポンQRを読み取ることで、スタッフ情報とクーポン利用情報を組み合わせて記録します。
毎回スタッフ用QRを先に読み取る手順になるため、店舗単位の記録だけでよい場合は使用する必要はありません。複数のQRコードを連続して読み取る考え方は、食事提供でのメモリ機能の活用例でも紹介しています。
店舗の読取権限と、管理者による訂正
| 担当 | 主な操作 | 運用上の考え方 |
|---|---|---|
| 運営本部・管理者 | 定義データ・QR発行・履歴確認・必要な訂正 | 全体の運用ルールとデータを管理 |
| 各店舗・施設のゲストアカウント | 対象QRの読み取り・利用確認 | 店舗名・店舗コードを記録者として識別 |
| 店舗内の担当スタッフ(必要な場合) | スタッフ識別QRとクーポンの連続読み取り | メモリ機能で担当者情報を追加記録 |
誤って使用済みにした券や、現地での操作ミスへの対応は、管理者アカウントによる履歴の訂正・取消を基本とします。ゲストアカウントには同じ訂正操作を任せないため、複数店舗に利用権限を配布する際にも役割を分けられます。
導入前に確認しておきたい項目
- 共通券を使用できる店舗・施設の範囲はどこまでか
- 発行する券種は何種類か。店舗ごとに使用できる券を分ける必要はあるか
- 利用は一回限定か、同じ券を繰り返し利用するか
- 店舗別の利用実績だけで十分か、担当スタッフまで記録するか
- QRの配布はメール・紙券・既存会員サイトのどれを使うか
- 管理者が訂正する際の連絡・確認手順をどうするか
- 運営本部の既存データベースと連携する必要があるか
本人確認を厳格にしたい場合
一回限定のQRコードは、最初の有効利用後の再利用を判定するための仕組みです。券面を転送されたり、スクリーンショットを第三者が先に使ったりすることをQRコードだけで完全に防ぐものではありません。券の転用をより厳格に防ぐ必要がある場合は、顔認証などを組み合わせた本人確認の方法を個別にご相談ください。
よくあるご質問
Q. A店舗で使ったクーポンをB店舗で再利用できますか?
一回限定利用を設定している場合、同じQRコードはA店舗で利用済みになった後、B店舗でも利用済みと判定されます。最初に使用した拠点の履歴も確認できます。
Q. 店舗ごとの専用システムを作る必要がありますか?
基本的には同じ管理者アカウントの管理下で、店舗ごとのゲストアカウントを使う構成で運用できます。ただし、店舗ごとに個別の管理者アカウント(別テナント)を用意している場合は、券やデータが自動的に共有されません。
Q. A券・B券・C券を現場で見分ける方法はありますか?
はい。定義データに登録された券種を読み取り画面に表示し、セル背景色によって券種を区別できます。不要な項目は非表示にする設定も可能です。
Q. 店舗ごとに利用件数を集計できますか?
はい。店舗名・店舗コードを設定したゲストアカウントで読み取れば、記録者をもとに店舗別の利用履歴を確認し、CSV・Excelへ出力できます。集計表の形は、利用するデータ項目と集計方法に応じて整理します。
Q. 利用済みにした券を現地スタッフが取り消せますか?
ゲストアカウントでは訂正せず、管理者アカウントで履歴の訂正・取消を行う運用です。現場から本部への連絡方法をあらかじめ決めておくとスムーズです。
Q. 会員DBや注文DBとの連携はできますか?
CSVの取り込み・履歴出力で始めることができます。APIでの自動連携は接続先の仕様に合わせたカスタム対応です。利用結果を読み取り直後に外部へ送る機能は現行の標準機能には含まれていません。
関連する運用案内・相談事例
発行枚数が多い場合は大量のQR引換券を一括発行・利用管理する方法、会員限定で配布したい場合は既存会員向けQRクーポンの発行もご覧ください。
実際の相談事例として、全国約300店舗のサロンにおける紙クーポンの利用実績管理をご紹介しています。こちらは実際に寄せられた相談内容をまとめたものであり、本ページのすべての運用がそのまま導入されたことを示すものではありません。
クーポン配布や引換券運用についてば、是非ご相談ください
「20店舗で一度だけ利用できる引換券を配りたい」「券種ごとに読み取れる店舗を分けたい」「本部で店舗別の利用実績を確認したい」など、実施予定の施策と運用条件をお聞かせください。標準機能で実現できる範囲を整理し、API連携や専用帳票などが必要な場合に限り個別対応をご案内します。