私たちはIoTの可能性に魅了されていました。人感センサを使ってデータを収集し、条件設定に応じてユーザにメールでプッシュ通知する仕組みを持つソリューションを考えていました。
しかし、具体化する際には大きな障壁がありました。それは費用の問題です。
センサーデバイスの試作品を作ることはできましたが、それを市場に出すには大きな投資が必要でした。そして、資本力のない私たち個人には、その実行に踏み出す勇気も行動力もありませんでした。
もっと手軽にセンサように、データを取得でき、サーバに転送するアイテムがないかと思考を巡らせました。
コストを掛けずにできる方法・・・。
そこで思いついたのがQRコードだったのです。
QRコードを使えば、センサのように読み取った情報をサーバに記録できます。
QRコードは、紙に印刷したり、スマートフォンの画面に表示したりするだけで生成できます。
読み取るデバイスも、誰でも所有しているスマートフォンさえあれば、無料で入手できるアプリを使って読み取りが可能です。
日本で生まれ、世界中に浸透したこの優れた技術、QRコード。ハードウェアに対する初期費用はゼロ。システム側のサービス提供だけでデータ蓄積システムが作れると考えました。
こうして、キューRクラウドの開発が始まりました。
QRコードとクラウド技術を駆使して、新たな価値を創造するプラットフォームを構築し、世に提供します。
高い汎用性を確保できるように設計と開発を進め、2019年11月に初めてローンチしました。
多くの企業がQRコードを活用したサービスをリリースしています。
しかし、QRコードを利用する方法は、人だけでなくモノにも付与するというものがあります。
モノにQRコードを付与すると、モノの詳細情報の記録や、モノの貸出状況の管理、モノが現在どこにあるかの管理など、その利用の幅は大きくなります。
人やモノに関係なく、いずれも共通する部分はQRコードとデータベースとの連携となります。
データベースと聞くと、一般の方々は大規模なシステムを思い浮かべるかもしれませんが、実は最も多く使用されている業務ソフトである表計算ソフト「Excel」で行われるデータ管理も、立派なデータベースです。
たとえ小さなデータであっても、Excelで管理されている場合、そのまま簡単にクラウド上のWEBデータベースに転用できるサービスがあれば便利ではないかと、前から考えていました。
Excelの利便性を活かしつつWEBデータベースにQRコードを紐づけできれば、お客様も自分たちの思い描いた使い方を自由に設計できると考え、汎用性にこだわりました。
汎用性と関係しますが、1つのアカウントで異なる用途を同時に使えるのが特長です。
他社様のサービスは、用途特化型なので、イベント受付専用だったり、在庫管理専用だったり、機能が豊富のかわりに、利用する機能も特化されています。
イベント受付のみで使いたいお客様は、他社様のサービスをおすすめしています。
一方、キューRクラウドでは、専門的機能は足りないかわりに、シンプルに使え、且つ、異なる用途を一つのサービス内で同時利用できるのが最大の特長です。
たとえば、イベント受付で使いながら、社内アンケートも収集や備品管理まで、すべてキューRクラウドで管理する使い方ができます。
QRコードを使った業務利用には、いろんな可能性を秘めています。
お客様自身で新たなQRコードの利用方法をキューRクラウドを通じて発見していただくきっかけになればと考えています。
キューRクラウドの主なユーザは法人のお客さまが対象です。
個人開発したWEBサービスを法人向けに提供するためには、個人事業主としてではなく、信用力のある法人として提供する必要があると判断しました。
そこで、長年個人的に親交があった株式会社アーライブ(以下、アーライブ)の代表に相談、キューRクラウドをアーライブ社の新規事業として立ち上げたいと提案、快諾していただき、スタートしました。
それ以降、株式会社アーライブの管理下でサービスを提供してきました。
サービスのローンチから3年以上経ち、専門紙への掲載もあり、ご利用ユーザーも徐々に増加、ご利用法人数も300社を突破。多くの企業様に継続的利用をしていただいています。
2023年6月、キューRクラウドの開発責任者がハネソル株式会社を創業、2023年7月より株式会社アーライブからハネソル株式会社へバトンタッチしました。
日常業務でエクセルを毎日使い、常に効率化や改善について考えている方々にキューRクラウドを使っていただきたいと考えています。
人間が苦手な作業をコンピュータが得意とする作業にシステム化することで、業務効率の向上が具体的に見えてきます。例えば、
これらにQRコードを組み合わせると、サーバに保存されたデータから必要な情報を瞬時に取り出す電子キーとして、さまざまな用途への応用が期待できます。
QRコードを読み取ることによって得られる情報(読み取った時間、読み取った人、読み取った対象のQRコードの回数)に加えて、スマートフォンを活用することで、読み取りの位置情報も取得できます。
エクセルデータとQRコードの組み合わせにより、エクセルの達人ならではの、あらゆる業務効率を向上させる価値ある使い方が見つけられると期待しています。
QRコードは無制限に生成できます。
この一意でありながら再現可能な特性を持つQRコードを、高いセキュリティ要件を必要とする様々なアクセスキーとして使用するソリューションには、無限の可能性が秘められています。
その中でも、電子チケットとしてのQRコード利用は、さまざまな種類のQRコードを発行できる利点を最大限に活かせるサービスの一つであると考えています。これには航空チケット、競馬の投票券、交通チケット、イベントの受付などが含まれます。
これまで大企業の専用設計された大規模システムでしか利用できなかったこれらの利用方法を、一人の業務担当者がエクセルデータの管理を通じて、簡単に一意なQRコードを生成できるキューRクラウドで、チケット発行の用途に活用していただきたいと考えています。
現状は、お客様側にて別の方法で習得したエクセルデータを事前に用意してもらう運用が中心です。
今後は、汎用性を維持しつながらも、お客様のクライアントが直接キューRクラウドを使用して新規データの登録作業からリアルタイムにQRコードをエンドユーザに発行できる業務フローの上流工程をサポートできる領域の実装を目指します。
汎用性を犠牲にせずに、それでいてお客様固有のニーズに応えていく。
現在、汎用性の領域を超えた部分はカスタマイズを要望され、個別に対応しているが、できる限りこれらをサービス内に統合する。
ハネソル株式会社は、キューRクラウドと共に成長を続けていきます。
最後までお読みくださりありがとうございます。
キューRクラウドのサービスサイト、ハネソルの開発実績も是非ご覧ください。