専用WEBシステムでは、機能を開発して公開するだけでなく、公開後の運用が非常に重要になります。
サーバ管理、OS・ミドルウェアの更新、SSL証明書の管理、バックアップ、不具合対応、軽微な改修、セキュリティ対応などが継続的に必要になります。
そのため当社では、専用WEBシステムの提供方法について、主に次の3つの形をご用意しています。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、当社としては、多くのお客様にとって、1つ目または2つ目の方法が現実的であり、費用面・運用面・保守面のバランスが良いと考えています。
| 方式 | 概要 | 当社の位置づけ |
|---|---|---|
| 方式(1) 当社管理の専用クラウド |
当社がサーバ・ドメイン・ソフトウェアを管理し、お客様には専用クラウドとしてご利用いただく方法です。 | 標準推奨 |
| 方式(2) 出口保証付き専用クラウド |
方式(1)を基本としながら、契約終了時のデータ返却や、万一の場合の引継ぎ条件を契約上明確にする方法です。 | 安心強化版 |
| 方式(3) お客様所有型 |
お客様名義のサーバ・ドメインにシステムを構築し、お客様所有のシステムとして運用する方法です。 | 特別対応 |
この方式は、当社がサーバ環境、ドメイン、ソフトウェア、データベース、システム運用環境を管理し、お客様には専用クラウドサービスとしてご利用いただく方法です。
お客様専用のWEBシステムではありますが、サーバ契約やインフラ構築、OS・ミドルウェア管理、SSL証明書の更新、バックアップ、障害対応などは当社側で行います。
お客様は、ブラウザから専用URLへアクセスし、通常のクラウドサービスと同じようにシステムをご利用いただけます。
この方式の大きなメリットは、お客様側の管理負担が少ないことです。
サーバの契約、OSの管理、PHPやデータベースなどのミドルウェア管理、SSL証明書、バックアップ、障害対応などを当社側で一括して対応します。
お客様側では、専用のサーバ管理者を置く必要がありません。また、システムを所有資産として管理するのではなく、専用クラウドの利用料として運用できるため、導入時の負担を抑えやすい点も特徴です。
さらに、運用開始後に「この項目を追加したい」「この一覧を見やすくしたい」「この帳票を出したい」といった改善が発生した場合も、当社が環境全体を把握しているため、継続的な改修相談がしやすくなります。
一方で、この方式ではサーバやソフトウェアの所有・管理は当社側となります。
そのため、お客様側から見ると、将来的に当社がサービスを継続できなくなった場合や、契約を終了する場合に、データをどのように扱うのかが気になる点になります。
この不安がある場合には、次にご説明する「方式(2) 出口保証付き専用クラウド」の形をご提案しています。
この方式は、基本的な運用形態は方式(1)と同じです。
サーバ、ドメイン、システム環境、ソフトウェアの管理は当社が行い、お客様には専用クラウドとしてご利用いただきます。
そのうえで、将来的な不安を軽減するために、契約終了時のデータ返却、保守継続が困難になった場合の引継ぎ、一定条件を満たした場合のシステム移管などについて、契約上の取り決めを行う方法です。
ここでいう出口保証とは、契約終了時や当社による保守継続が困難になった場合に、お客様の業務データやシステム継続に必要な情報を、可能な範囲で引き渡せるようにする取り決めです。
特に重要なのは、お客様の業務データです。
お客様がシステムに登録したデータは、お客様の業務上の重要な情報です。そのため、契約終了時にも必要なデータを取り出せるよう、返却形式や返却範囲をあらかじめ定めておきます。
また、万一、当社が保守を継続できなくなった場合には、他社への引継ぎやお客様側での継続運用ができるよう、必要な構成情報や資料の提供について取り決めます。
出口保証付き専用クラウドでは、一定条件を満たした場合に、システムの移管や買取について協議できる形を取ることがあります。
例えば、契約開始から一定期間が経過した場合、未払いがない場合、移管に必要な費用をご負担いただく場合などです。
ただし、すべてのソースコードや当社の共通部品を無条件に譲渡するものではありません。
当社が複数のお客様向けに利用している共通機能、ライブラリ、管理画面部品、運用ノウハウについては、当社の知的財産として扱います。
一方で、お客様専用に作成した個別機能や画面、データベース定義、業務データについては、契約内容に応じて、引継ぎや継続利用ができるように整理します。
方式(2)は、方式(1)よりも契約内容を細かく定める必要があります。
そのため、方式(1)に比べると、初期契約時の整理や月額費用、またはオプション費用が高くなる場合があります。
ただし、自社所有型に比べると、お客様側の管理負担は大きく抑えられます。
この方式は、お客様名義でサーバやドメインを契約し、その環境に当社がシステムを構築・納品する方法です。
システムの所有や管理主体はお客様側となり、当社は開発会社または保守運用会社として関与します。
一般的な「買い切り型」「納品型」「受託開発型」に近い形です。
この方式のメリットは、お客様側の所有感と管理自由度が高いことです。
サーバやドメインをお客様名義で契約するため、当社との契約が終了した場合でも、サーバやドメインはお客様側に残ります。
また、契約内容によっては、ソースコードやシステム構成情報をお客様側で保持し、将来的に他社ベンダーへ保守を引き継ぐことも可能になります。
一方で、この方式は費用と管理負担が大きくなります。
まず、初期開発費用が高くなります。当社管理の専用クラウドとして継続利用いただく場合とは異なり、納品型では初期段階で開発費、環境構築費、移管資料作成費、権利整理費などを含めて費用を見積もる必要があります。
また、お客様側でサーバ、ドメイン、SSL証明書、バックアップ、セキュリティ更新、障害対応、OS・ミドルウェア更新などを管理する必要があります。
実際には、保守運用を当社が継続して請け負う場合でも、契約上・管理上の責任主体はお客様側になります。
さらに、会計上、システムを自社資産として扱う必要が生じる場合があります。その場合、固定資産管理、減価償却、追加改修時の資本的支出と修繕費の判断など、社内処理が必要になる可能性があります。
そのため、所有権を重視される場合には有効な方式ですが、費用面・運用面・管理面では最も重い方式となります。
| 項目 | 方式(1) 当社管理の専用クラウド |
方式(2) 出口保証付き専用クラウド |
方式(3) お客様所有型 |
|---|---|---|---|
| サーバ契約 | 当社 | 当社 | お客様 |
| ドメイン管理 | 当社管理の専用URL | 当社管理の専用URL、または個別相談 | お客様 |
| ソフトウェア管理 | 当社 | 当社 | お客様または契約により定義 |
| 日常保守 | 当社 | 当社 | 当社またはお客様 |
| 初期費用 | 抑えやすい | 中程度 | 高くなりやすい |
| 月額費用 | 利用料・保守費 | 利用料・保守費・出口保証分 | 保守費中心 |
| お客様側の管理負担 | 小さい | 小さい | 大きい |
| 将来の引継ぎ安心感 | 標準的 | 高い | 高い |
| 会計・資産管理の負担 | 小さい | 小さい | 発生しやすい |
| 当社のおすすめ度 | 高い | 最もバランスが良い | 特別対応 |
当社では、多くのお客様にとって、方式(1)または方式(2)が現実的であると考えています。
専用WEBシステムは、公開後の運用が非常に重要です。
サーバは一度構築すれば終わりではありません。OS、PHP、データベース、SSL証明書、バックアップ、セキュリティ対策などを継続的に管理する必要があります。
また、業務システムは運用開始後に改善点が出てくることが多くあります。
このような改善に対応していくためには、開発会社がサーバ環境とシステム構成を継続的に把握していることが重要です。
そのため、当社では、通常は方式(1)の「当社管理の専用クラウド」としてご利用いただく方法をおすすめしています。
また、将来的な不安を明確に解消したいお客様には、方式(2)の「出口保証付き専用クラウド」をおすすめしています。
一方で、所有権や自社管理を強く重視される場合には、方式(3)のお客様所有型も対応可能です。ただし、この方式は初期費用や管理負担が大きくなるため、事前に十分な確認が必要です。
方式(1)および方式(2)では、サーバ環境やソフトウェアの管理主体は当社となります。
その代わり、お客様はサーバ管理やシステム保守の負担を抑えながら、専用クラウドとしてご利用いただけます。
お客様が登録した業務データについては、お客様の重要な情報として扱い、契約終了時の返却方法を定めることができます。
方式(2)の出口保証付き専用クラウドでは、当社が保守を継続できなくなった場合に備え、データ返却やシステム継続に必要な情報の提供について、契約上の取り決めを行います。
これにより、万一の場合にも、お客様の業務データや引継ぎに必要な情報を確保しやすくなります。
方式(2)では、一定条件を満たした場合に、移管や買取について協議できる形を取ることがあります。
例えば、一定期間の利用後、未払いがないこと、移管費用や買取費用をご負担いただくことなどを条件に、個別に対応を検討します。
ただし、当社の共通部品や他のお客様にも利用している汎用機能については、原則として当社の知的財産として扱います。
可能です。
ただし、その場合は方式(3)のお客様所有型となり、初期費用が高くなる傾向があります。また、サーバ、ドメイン、SSL証明書、バックアップ、セキュリティ更新などの管理責任が重くなります。
社内にIT管理体制がある場合や、社内規定上どうしても自社所有が必要な場合に適した方式です。
多くの場合、まずは方式(1)の当社管理の専用クラウドをおすすめしています。
将来の引継ぎや契約終了時の扱いを明確にしたい場合は、方式(2)の出口保証付き専用クラウドをおすすめします。
所有権や自社管理を重視される場合は、方式(3)も対応可能ですが、費用や管理負担が大きくなるため、事前に十分な確認が必要です。
お客様専用のWEBシステムは、開発して終わりではありません。
安定して使い続けるためには、サーバ管理、保守、バックアップ、セキュリティ対応、継続的な改善が必要です。
当社では、その負担をできるだけお客様側に発生させないため、当社管理の専用クラウドとしての提供を基本としています。
一方で、将来の引継ぎやデータ返却に不安がある場合には、出口保証付き専用クラウドとして、契約上の安心材料を用意することも可能です。
また、所有権や自社管理を重視される場合には、お客様名義のサーバ・ドメインに納品する方式も選択できます。
お客様の社内体制、予算、業務の重要度、将来的な運用方針に応じて、最適な提供方法をご提案いたします。
専用WEBシステムの開発をご検討中の場合は、システムの機能だけでなく、公開後の運用方法やライセンス形態についても、初期段階からご相談ください。
弊社ハネソルでは、お客様の業務内容と社内体制に合わせて、現実的に運用しやすい提供方法をご提案いたします。